企業組合 かほく冷たい肉そば研究会

●企業組合 かほく冷たい肉そば研究会とは

2010年に山形県西村山郡河北町で発足した団体で、河北町の郷土食「かほく冷たい肉そば」をもっと沢山の人に知ってもらいたい。
そして、かほく冷たい肉そばを通して、「河北町(かほくちょう)」という素朴で温かい町を全国の人に知ってもらいたい。
「河北町を元気に!」「かほく冷たい肉そばを食べて笑顔のあふれる町にしたい!」
という想いを持つ人間が集まって活動しています。

肉そばの素材の「親鳥」からもじり、研究会のPR大使「おやどり姉妹」を笑顔交流大使として、イベントなどで河北町をPRしています。
白塗りの顔にあでやかな振袖姿で、全国各地のイベントやTV出演などでで笑顔を振りまきながら同時に笑顔を誘い、中心的役割を果たしてくれています。

●冷たい肉そばの誕生秘話

戦前、河北町で“ちょっと一杯”といったら「そば屋で」が主流でした。
というか、お酒を飲める場所はおそば屋しかありませんでした。
当時はメニューの種類も少なく、ほとんどのお客さんが馬肉を煮たものをおつまみにお酒を飲み、盛りそばでしめるというスタイルだったそうです。
盛りそばというとザルにのったそばを思い浮かべますが、当時はどんぶりに入れてお客さんに出していました。
一人のお客さんがある日、残った馬肉の煮込みをそばにかけて食べてみたところ思いのほか美味しく、馴染みのお客さんたちから注文されるようになったといいます。
今で言う「人気の裏メニュー」といったところで、お客さんのリクエストから生まれた料理です。

味は鶏ダシで醤油味の、冷たい汁そばです。
特徴は、肉といっても豚でも牛でもなく、鶏肉(ひね鳥)を使っていること。
ひね鳥は卵が産めなくなった親鳥で、廃鳥と呼ばれることもあります。
肉用鳥と比べると肉質が固く市場価値も低く廃棄されている割合も多いのが特徴ですが、
しっかりと煮込むことで、柔らかくとても美味しく食べることができるようになっています。

また、コクのあるダシに負けないようなコシの強い田舎蕎麦の食感との相性は抜群です。
そばの上にはコリコリとした食感がくせになる『親鳥』と小口切りの『ねぎ』がのった、シンプルかつ奥深いそばです。
素朴でありながら一度食べるとまた食べたくなる・・・長い間地元の人々に愛され続けてきた故郷の味です。

でも、なぜ温かいそばではなく、冷たいのか?という疑問が残ります。
その理由は、冷たければそばが伸びにくいこと。
肉そばを頼んで、まず上にのった肉をつまみに一杯。最後にそばとつゆで〆る。
だから汁が冷たければ時間が経っても最後まで美味しく頂くことが出来ます。

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