有限会社ポニーの里ファーム

●有限会社ポニーの里ファームとは

1995年に開設した有志団体『ふれあい乗馬センター ポニーの里』から始まり、2006年に奈良県高市郡で起業しました。


高齢者や障がい者、現代社会に生きづらさを感じている人、一般的な企業の就業リズムに合わせるのが難しい人など、様々な理由から自分に最適な仕事が見つけられない人がたくさんいます。
その一方で、高取町には後継者不足に頭を悩ませている農家さんが大勢いらっしゃいました。
その両者を結びつけ、農業・福祉・まちづくりを連携させたのが『ポニーの里ファーム』です。


ポニーの里ファームでは、高齢者や障がい者と一緒に、野菜、果物、薬草などを栽培し、収穫物の加工販売まで手掛けています。
乗馬や農作業で心を癒やし、人と触れあい、農作物の成長に達成感を得て、様々な人たちが地域社会とつながって精力的に活動することが、変わることのない私たちの願いです。

『ポニーの里ファーム』から高取町の特産品を生み出し、自分たちの活動に誇りを持てるようなブランドに成長させることが今後の目標。
誰もが生きがいを感じられるような仕事を生み出し、人も地域もイキイキと輝けるまちづくりを目指しています。

●農業の6次産業化事業

6次産業化事業では主に2つのブランドで商品は製造・販売されています。

・やまとたかとり やくぜん食房
「昨日食べたもので、今日の私がつくられる」
人は、毎日の食生活で心身の健康が作られています。
「くすりのまち」として昔から人々の健康を支えてきた歴史ある高取町から、食の世界からもみなさまの心身の健康を支えていきたいという想いを込めたブランドです。
奈良県にゆかりのある薬草や野菜を身近に取り入れていただけるような製品を作っています。

・Re;KIHADA
キハダという落葉広葉樹の樹皮からとれる黄檗(オウバク)は1300年ほど前から朝廷にも献上されていた生薬です。
しかし近年は外国産が主流となり、事業をたたむキハダ農家があとを絶ちません。
失われていく日本の文化を守りたい。
そう考え、キハダの実利用部位の活用プロジェクト「Re;KIHADA」をスタートしました。
一本のキハダから十分な黄檗がとれるまで20年かかります。
プロジェクトを通して、文化を20年先の未来につなぐ取り組みを行っています。


・農福連携事業
農福連携とは、農業の担い手の高齢化による伴い、休耕地の増加や人手不足などの課題に対して、福祉の力を借りて解決しようという取り組みです。
福祉にとっては、農業を通じて仕事の創出や就労訓練、工賃向上などにつながります。
ポニーの里ファームは創業当初から障がい者福祉事業所と連携を取り、作物の生産や加工品の製造を行っています。
障がいを持つ方と協働し、地域ブランドの創出をしていきます。


・まちづくり事業
高取町の魅力を発信しながら、関係人口を増やすため都市農村交流事業を推進しています。
町行政や観光協会、自治会、農業者と連携をとり、様々な農業体験を企画実施しています。
例:田植え体験、稲刈り体験、野菜の植え付けや収穫など


・薬草ワークショップ
ポニーの里ファームが取り組んでいる薬草「大和当帰」や「キハダ」は、名前を聞いてもピンッと来ない方がほとんどです。
そこで薬草について知るきっかけづくりとして、参加しやすい薬草ワークショップを実施ています。
例えば、七味づくり。
奈良県産の素材を中心に全部で15種類の素材からお好きな物を選び、自分オリジナルの七味をつくっていただきます。
その中にはもちろん薬草もブレンドしていただけます。
ラベルも自分自身で作ることができるので、父の日のプレゼントにお子さんが作られることもあります。
他にも入浴剤づくりや薬草料理教室などを実施しています。


・農村健康観光ツーリズム
農業体験や薬草ワークショップと、地域の魅力を再発見する観光と、医療福祉を組み合わせた新しい6次産業化として『農村健康観光ツーリズム』を産学連携で取り組んでいます。
単なる農業体験ではなく、参加者の心身にフォーカスをあて、メンタルヘルスケアやストレスケアにつなげる取り組みです。
奈良県立医科大学と早稲田大学による『医学を基礎とするまちづくり研究所(MBT)』と連携をとり、高取町だけでなく奈良県全域へと取り組みを広げていきます。

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